寿司屋のバイトで分かった発達障害の凸凹 アスペ由紀子の場合

発達障害について調べていると、

しばし”凸凹”の文字と

遭遇することがあります。

ようは、できること・できないことの差が

激しいということを

”凸凹”を使ってあらわしているわけです。

アスペ女子の一人である

由紀子はというと、

実のところこれまでに

自分のできること・できないことに

極端な凸凹を感じたことはありませんでした。

というのも、

発達障害と知らずに

社会に適応しようとしていたし、

みんなと同じようにやるのが

当たり前だと思っていたので

自分が苦手だと感じることを無視し、

やりたいことや得意なことに

出会う機会もなかったからです。

ただ、

自分を偽り、

周りに合わせる生活は

もうやめよう…!

そう決意してからは

私の中に眠っていた

極端に得意な部分と

極端に不得意な部分が如実に姿を現し始めました。

そこで今回は

発達障害実例の一つとして

私が最近感じた

発達凸凹について

お伝えしたいと思います。

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検査では能力に大きな差はなかった

発達障害の診断を受けるときに

WAIS-Ⅲという検査を受けました。

この検査をすると

言語能力や処理能力など、

自分の得意・不得意が

わかるということらしいです。

で、発達障害の人の場合

得意分野と不得意分野の

差が激しいという特徴が出るというわけです。

ただ私の場合

その検査の結果を見ると

見事に標準範囲内。

しかも

それぞれの能力に

大きな差も見られなかったわけで、

ASDであるという診断は受けたものの

「自分と凸凹とは縁のない話なんだな」

と、思っていました。

しかしながら、

”私の能力に凸凹はない”

という概念は大きく崩れ去るわけです。

寿司屋のバイトを始めることで。

寿司屋のバイトで発覚した私の凸凹

これまで発達障害である

ということを知らず、

「みんなと仲良く」

「要領よく臨機応変に対応する」

をモットーに、

一般社会の中で働いてきました。

「こうあるべきだ」

という呪縛の中で生活していると、

本来の自分を抑えながら

生きていく必要があるため、

自分の凹の部分を

否定しながら生きていくことになります。

しかし、

ここ最近は

「こんな息苦しい生活、やめてやるっ!」

そう思い、

今までの生活をリセットして

気持ち新たに人生を歩み始めたわけです。

そんな中で

新しく始めた某有名寿司チェーン店でのバイト。

様々なしがらみから解放されたからか、

これまで以上に

自分の中に本来あった特性が

仕事をしていく中で

あらわになってきました。

苦手なこと

まずは私が苦手だと感じることから。

バイトをしていて

特に「この仕事やりたくねぇな~」

と思うのが、

洗い物です。

その日のポジショニングによっては

洗い場に配属されることがあり、

その中で

飲食店ならではの

大きなバットだったりタッパー、

細々とした調理器具など

様々なものをスポンジでこすり

洗浄機へ投入しなければなりません。

全て決まった大きさ、

同じ形のものであれば

困ることも無いのですが、

形も違えば大きさも違う、

はたまた汚れ具合もさまざまであるものが

洗い場に放り込まれてくると、

私の脳内はパニックになります。

「一体どれから手を付ければいいのだ…」

ただ、

これまでに働いてきた

工場でのトラウマ(工場に長年勤めているベテランパートのおばちゃんに何もしていないところを発見されると「ほら~ぁ、手~動かすっ!」ってすぐ言う。)から、

とりあえず手を止めずに

片っ端から洗うように心がけます。

しかしまたもや問題が。

自分ではしっかりと

汚れを落としてから洗浄機へ

調理器具を入れたつもりなのに

汚れがいまいち落ちきってないことがあります。

そうなってくると

また一から洗い直しをしなければならないので、

そういったスムーズにいかない感じが

脳内疲労となって蓄積されていくのです。

寿司屋で働こうと思った経緯もあわせてチェック▼

⇒海外生活で仕事に困らないためには?過去の経験から考えた事

途中で違う仕事を振られるとテンション下がる

ただ、それでも

調子が乗ってくると

集中してひたすら自分の目の前の

タスク(皿洗い)をこなそうと

努力します。

「よしっ!〇時までに終わらせて

別のポジションを手伝おう!」

このように目標を立てて頑張るのは

結構楽しいことです。

が、しかし、

そこでしばし邪魔が入ります。

社員から別ポジションへの

ヘルプ(移動)命令です。

私は「これをやれ」と言われたことは

自分なりに計画を立てつつ

ひたすら集中して黙々とこなしていきたいタイプなんです。

なので、

ゴールにたどり着く前の途中で

「あっちに行ってこい!」と言われるのが

大嫌いです。

ずっと行ったままでよいのなら

まだマシですが、

「ヘルプ先が落ち着いたら

頃合いを見計らって戻ってこい」

というような指示だと、

「頃合いを見計らう…?」

みたいな感じで、

どのタイミングで戻ればいいのか

わからなくなります。

なので、

その場でオロオロしたり

あっちへ行ったりこっちへ行ったりと、

謎の行動をする羽目になってしまいます。

また、

ヘルプに行かされた

ポジションの仕事も

慣れている仕事であればよいのですが

そうでない場合、

これまでやっていた作業から

別の作業に頭を切り替えるのに

時間がかかります。

せっかく調子が乗ってきたところへ

別のことをしろ!と言われることで

様々な葛藤が私の中では生まれるため、

仕事に対するテンションが

がた落ちする原因になるわけです。

一旦落ちたテンションは

そうは持ち直すことができないため、

あとはひたすら

時間が過ぎるのを願うのみと

なってしまいます。

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得意なこと

さてさて、

苦手なことがある一方で

得意なことももちろんあります。

正直これまでの人生で、

自分が何が得意なのか、

長所って何なのかが

わからないでいました。

「特技は?長所は?」と聞かれても、

「ん~、…なんだろう」

と、答えに困ることが多々ありました。

ただ、

今回寿司屋で働いてみて

私の得意分野がわかりました。

それは、

マニュアル化された作業です。

小さな個人店とは違い、

大きな会社やお店というのは

誰でもある程度のクオリティで

仕事が成せるよう、

ほとんどの作業が

マニュアル化されています。

例えば

私が働いている職場では

サイドメニューの作り方から

酢飯の作り方まで、

初心者でもわかりやすいよう

手順が決まっているのです。

洗い場の仕事のように

臨機応変に自分で要領よく

考えながら作業をしようとすると

わけがわからなくなってしまいますが、

作業手順がある程度決まっており

その通りに作業を進めればよいのであれば簡単です。

ただ、

これに関しては

誰にでも言えることであって

私だけに当てはまる事ではありません。

私が特にマニュアル化されている

作業を得意としている所以はというと、

”はじめから完璧を目指す”というところにあります。

私はとにかく横から口を出されることを嫌います。

先ほども例を挙げた通り、

集中して作業をしている途中で

「別のことをやれ」と邪魔が入ると、

「嫌だっ!」と、

心の中の由紀子は叫びます。

ただ、

社会の一員として働くためには

そうは言っていられないので

しぶしぶ「了解っす…。」てな感じで

指示に従います。

それと似たような感じで、

仕事をしていると新人のうちは特に

上司や先輩からの鋭い視線が

注がれます。

「コイツの作業は大丈夫か?」

といったように、

新人が間違いなく仕事を行っているかをチェックし、

時に助言をするのも

上に立つ者の役割の一つです。

ただ、

私の場合

ちょっとでも注意されたり

口を挟まれると

運動部の鬼顧問に怒られたかのように

奈落の底まで気分が落ち込みます。

大して気にするような

無いようじゃなくても。

そういった事態を防ぐためには

どうしたらよいのか考えた結果、

1度教わったことは

次回から完璧を目指してしまおう!

ということです。

さすがに1度聞いただけでは

なかなか完璧にするのは難しいですが、

注意や指摘を受けると

その日一日が「試合終了」

となってしまうため、

全身全霊で仕事を覚えることに徹します。

それでもって

ある意味融通のきかない性格から

教わったことは

完璧に再現しようとします。

すると何が起きるかというと、

「由紀子さん、仕事の呑み込み早いね」

と、お褒めの言葉を

いただくことができるというわけです。

これまで転職10回弱、

パートのおばちゃんに

注意されまくる社会人生活を送ってきて、

”我こそは社会不適合者”

と、思ってきましたが、

過去に受けたトラウマから

身を守るために備えた防衛本能が

ここへきて良い方向に

発揮されてきたようです。

私の上司となった

某有名寿司チェーン店の

社員さん曰く、

私の仕事の覚え具合は

結構なレベルで早いようで、

全国数百店舗ある中の

ベテランアルバイト並みの作業スピードを

1週間目にして実現できているということらしいです。

なので、

これまで転職をくり返し

ここ1年間で2度も会社を辞めた

この社会不適合者に対し、

何も知らない先輩社員から

「適応力がありますね!」

などという

不釣り合い極まりない言葉を

いただくまでになったのです。

あわせて読みたい▼

>>【発達障害】短時間勤務でも生きていくために私が身につけたスキル

私はやっぱり発達障害

途中ちょっと自慢話みたいに

なってしまいましたが、

実際は

私は人より突出している部分よりも

劣っているところの方が

圧倒的に大きなウェイトを占めています。

とりわけ悩んでいるのが

コミュニケーションに関して。

時に人と接することを

極度に恐れることで人生に

絶望したこともあったし、

自分のできない部分のみが

フォーカスされて

自分で自分に”ダメ人間”

レッテルを貼っていました。

ただ、

ここ最近新しい職場で発見した

私の得意分野は、

大いに自信になったし

「こんな私でも役に立てる場所がある」

と実感するきっかけにもなりました。

発達障害というと

天才的才能がない限り、

どうしてもできない部分に

注目がいってしまいます。

また、

これまでの私のように

自分の特技がわからない

という方も多いんじゃないかと思います。

ただ、

今回の経験で実感したのは

”環境によっては自分を活かせる場所は十分にある”

ということです。

これまで勤めてきた

工場やコールセンターの仕事では、

あまりにも仕事ができないので

逃げるように辞めたこともありましたが、

今回のように

作業内容によっては

わずか2回目のシフトで

完璧に作業を覚えてしまうことだって

あり得るわけです。

半年前までは

「適応が早い」なんていわれるとは

夢にも思っていませんでしたが、

これが発達の凸凹の面白いところでしょうか。

まだ自分の凸部分に気づいていなくても

いつか出会えるかもしれません。

また、

与えられた仕事を

思うようにこなせない人がいても、

別の仕事をやらせたり

わかりやすいように説明の仕方を工夫してみると

圧倒的能力をみせるかもしれません。

ただ、それを探し出すのは

容易ではありませんが、

できないことに

無理やり合わせることよりも

できることを探すほうが楽しいじゃん!

そんな事に気づいたので

今回はそんなことのシェア記事でした。

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